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椅子になってよ

　居間でみんなそろってテレビなどを見ていると、アトムがまず最初に一番上の娘の所に行き、横でジーッと見つめます。見つめるって言うかなんだか”ほれ、ほれっ”と無言で圧力を掛けているように見えます。上の娘はアトムにこうされると、「ほいほい分かりました、どうぞ」と言ってアトムが座れるように膝を用意します。
　それを見るとアトムは「よし」と満足したように、ずかずかと娘の膝の上に乗っかり、顎を置いて満足そうにします。

　私に対してはなんだか遠慮して「ちょっと申し訳ありませんけど」と言っているようにおずおずと膝に乗ってきます。

　態度が違うと皆が責めますが、僕のせいじゃないよぉ。

　アトムぅ、「椅子になってよ」って無言の圧力をカミさんや娘たちにかけるの止めてくんない？！お父さんが責められるんですけどぉ。


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